ぎっくり腰は日常的な動作から突然腰に痛みが走ります。全国で約2800万人もの方がぎっくり腰、または経験のある方だと言われております。ぎっくり腰は日本で最も身近な症状のひとつです。
ここではぎっくり腰の発症原因や対処方法、予防方法についても紹介しております。
▼ ぎっくり腰とは
腰の負荷により突然腰部に激痛が走る症状のこと
ぎっくり腰の痛み
一般的によく言われるぎっくり腰は、正式名称を急性腰痛症と言います。
ぎっくり腰をしたときの痛みは、腰を支える靭帯や筋肉の断裂が原因となり、神経を刺激することから起こります。
さらに椎骨の関節とその周りの膜や、椎間板などが損傷して神経を圧迫することでも痛みを発症します。
ぎっくり腰は筋肉の捻挫や炎症とよく似ておりますが、痛みが長期化せず割と短期間で痛みが引いてしまうことが多く、治療をせず様子を見てしまう方が多いようです。
名前の由来
ぎっくり腰の名前の由来は、突然襲われる痛みに「びっくり」した言葉がなまり、「ぎっくり」となったと言われております。一部では「びっくり腰」と言われているところもあるようです。
急に重いものを持ち上げたときや、体をひねったときなどによる腰の痛みは、意図しないときに発症することから、欧米では「魔女の一撃」と言われております。
腰痛との違い
ぎっくり腰は腰痛のひとつです。腰痛は腰部に痛みのあるときに使う言葉で、疾患の名前ではなく症状を指します。
ぎっくり腰は、重いものを持ち上げたときや体をひねったときなど、特定の動作が原因で発症しますが、腰に負荷がかからない場合でも、些細なことがきっかけで発症することもあると言われております。
腰痛は臓器の異常からくるものや、腰椎や筋力の衰えからくるものなど原因は様々です。
腰痛の種類は5つに分けられ、ぎっくり腰は厳密な原因が特定できない非特異的腰痛に分類されます。
▶ 腰痛の種類
・非特異的腰痛 ・特異的腰痛 ・緊張性腰痛 ・慢性腰痛 ・心因性腰痛
・非特異的腰痛
・特異的腰痛
・緊張性腰痛
・慢性腰痛
・心因性腰痛
発症しやすい年齢や状況
ぎっくり腰は主に30歳以上に多いと言われております。デスクワークや長時間テレビゲームをし続けるように、同じ姿勢をとり続けてしまうことで腰への負担が強くなり、発症につながると言われております。
個人差はありますが、加齢とともに体の柔軟性が下がり急な動きで筋線維を損傷する恐れがあるため、ぎっくり腰の可能性は高まります。
また、ぎっくり腰は寒い時期ほど起こりやすいとも言われております。
▼ ぎっくり腰の対処方法
再発する可能性あり!?
ぎっくり腰の原因は、特定の動作によるものもありますが、その多くは些細な動きから発症します。
例えば落ちている物を取ろうとしたときや、ベッドから起き上がるときなど、普段何気ない行動で発症することがあります。
また過去ぎっくり腰を経験した方は、同じ個所を再発する可能性が高いとも言われております。
対処方法
ぎっくり腰を発症すると動くことも立ち上がることも困難になります。基本的な処置は、しばらく患部を冷やして腰を固定させるようにします。その後炎症が緩和した後は、患部を冷やさず血流を促すことがポイントです。
ぎっくり腰は数日で回復すると言われておりますが、無理に動かしてしまうと患部の状態が悪化してしまう恐れがあるため、しばらくは楽な姿勢でいるようにしましょう。
ある程度体を動かせるようになったら日常の生活範囲で動くようにします。同じ姿勢のままでいることは、腰だけでなく他の部位にも悪影響が出る恐れがあります。
また対処中に患部のマッサージや、痛みを我慢して無理に動かしてしまうと患部を悪化させてしまうことがあるため、できるだけ安静にしておきましょう。
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▼ ぎっくり腰を予防するには?
ぎっくり腰を予防する1番のポイントは、腰に負担をかけない姿勢や動作です。普段から正しい姿勢でいることが重要です。
デスクワークや長時間テレビを見るなど同じ姿勢でいる場合は、2時間に1度ストレッチやマッサージなどで筋肉をほぐすことを心がけましょう。
ぎっくり腰の発症と特定の筋肉の関係は不明なところが多く、様々な状況で発症する可能性があります。そのため有効な予防法があるとは言えませんが、日頃から姿勢や動作に気を付け、十分な筋力と柔軟性を保つことが重要だと言えるでしょう。
重い物を持ち上げるときは腰を曲げず、背筋を伸ばし、膝を曲げてしゃがみ、膝から持ち上げるイメージで持ち上げると、腰への負担が少なくなります。
まとめ
突然襲われるぎっくり腰は、痛みが治っても再発する可能性が高いと言われております。
一度ぎっくり腰を経験された方は、再発の際は前兆のようなものを感じる場合があると言います。
少しでも腰に違和感がある場合は、まず生活習慣から見直すようにしましょう。
食生活や睡眠時間、適度な運動など生活習慣を見直すことはぎっくり腰の予防だけでなく、様々な病気や怪我の防止にもつながります。