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日本人に最も多い変形性膝関節症の予防方法

更新日2023.06.12

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変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)に悩まされている方は、自覚症状がない方も含めて日本全国でおよそ3,000万人いると言われております。40歳以上の5人に1人が変形性膝関節症であると統計結果にも表れております。

ここでは変形性膝関節症について、症状や原因、予防方法などについて紹介しています。

Contents
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▼ 変形性膝関節症とは?

膝の軟骨と周囲の組織の損傷を引き起こす症状のこと

変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症は変形性関節症の膝を指しており、膝は変形性関節症のなかでも最も多い部位になります。一般的にはひざの変形とも呼ばれ、炎症も引き起こす慢性の関節疾患です。

個人差はありますが、40歳以上の中高年から高齢者にかけて、特に60歳以上の方によく見られます。

変形性膝関節症の症状

変形性膝関節症の症状

変形性膝関節症の一般的な症状としては、関節痛・関節こわばり・関節の変形・患部の腫れ・関節の不安定感などが挙げられます。症状は程度や発症頻度など様々で、痛みも軽度のものから歩行が困難になるほどの痛みを感じることがあると言われております。

立ち上がる際に違和感があったり、不安定になったりすることもあり、膝関節の症状だけでなく筋肉の弱さや制限された可動域、歩行パターンの変化なども変形性膝関節症に関連することがあります。

変形性膝関節症の原因

変形性膝関節症の原因

一般的によく言われる変形性膝関節症は、加齢による組織の変化が主要な原因とされております。他にも過体重肥満は膝関節に大きな負荷をかけるため、変形性膝関節症のリスクは高まります。

また、遺伝的な要素も発症に関与している可能性があると言われております。家族歴や遺伝的な特徴があると発症リスクが高まる傾向にあるようです。

▼ 変形性膝関節症の治療方法

痛みを和らげる方法

一般的な方法としましては、下記の通りになりますが、変形性膝関節症は程度により個人差があるため、医師の指示に基づいて行うことようにしましょう。

  • ■痛みがある箇所を休める
    負担をかけている箇所を休めることで、膝関節への負担を軽減することが期待できます。どうしても歩行しなければならない場合は、杖や歩行補助具を使用して、なるべく痛みを少なくするようにしましょう。
  • ■温冷療法
    炎症がある場合は、冷却パックやアイスパックを数分間あてることで、腫れや炎症を軽減させることが期待できます。また、関節のこわばりを和らげるための方法(温湿布や温めたタオルなどをあてる)も有効と言われております。
  • ■適度な運動
    ここでの運動は、激しいものではなく膝関節の可動域を維持しつつ周囲の筋肉の強化が目的です。間接に直接負担のない程度にストレッチやヨガなどを行うと良いと言われております。運動計画は医師や理学療法士の指導の下で行うようにしましょう。
  • ■体重コントロール
    過体重や肥満は膝関節に余分な負荷をかけてしまいます。そのため、体重をコントロールすることはとても重要です。偏りのない食事や食事量のコントロールなど一般的な成人体重に近づけることを心がけましょう。
  • ■薬物療法
    薬物により痛みを和らげる場合は、医師の指示に従ってから服用するようにしましょう。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や痛み止めなどを安易に使用してしまうと、副作用により人体に悪影響が出ることがあります。
  • ■理学療法
    理学療法士による運動療法や電気刺激療法などで痛みを和らげる方法もあります。専門的な分野になるため、自己流で判断せず、理学療法士による運動プログラムを実行するようにしましょう。
  • ■補完医療
    鍼灸・マッサージ・漢方薬・サプリメントなどCAM(コンプリメンタリー・アンド・オルタナティブ・メディシン)を試す方法があります。ただし、こちらも専門家の指導の下で行うようにしましょう。
  • ■手術
    選択肢としては、重度の変形性膝関節症や症状が悪化した場合に限られます。どのような方法を用いても改善されない場合には、医師と相談して判断してもらいましょう。

放置するとどうなる?

放置するとどうなる?

変形性膝関節症を放置することで完治することはなく、痛みが治まることもありません。変形性膝関節症は通常、時間とともに進行します。そのため関節の炎症や軟骨の破壊が進み、痛みや不快感が増加してしまうことになります。

他にも膝関節の形状が変化することもあります。膝関節が変形してしまうと、歩行や動作が困難になり、痛みを避けるために関節の可動域や姿勢に悪影響を及ぼします。最悪まだ動ける身体であるにもかかわらず、寝たきりにまで進行する恐れがあります。

変形性膝関節症の症状がある場合は、早期に適切な治療やケアを受けることが重要です。

▼ 変形性膝関節症を予防するには?

変形性膝関節症はこんな人に多い

変形性膝関節症はこんな人に多い

変形性膝関節症は、年齢的なことを除けば比較的女性に多く見られます。女性の関節の構造やホルモンの影響により、関節の軟骨がより敏感になるためと考えられております。

また、過去に膝関節の負傷や手術の経験がある方や、膝関節に負荷がかかっている仕事をしていた方は、リスクが高くなる傾向にあると言われております。

すべての要素が発症に関与するわけではありませんが、個人の状態や生活環境により症状が現れやすくなることもあるため、膝関節への負担は減らすようにしましょう。

コンドロイチンとグルコサミン

コンドロイチンとグルコサミン

コンドロイチンとグルコサミンは、ともに軟骨や関節の健康をサポートするために使用されるサプリメントの成分です。

コンドロイチンは関節軟骨に存在する主要な成分のひとつです。コンドロイチンは膝関節の衝撃吸収性と滑りを向上させる役割があります。コンドロイチンを含む食品は、鶏の皮や、牛豚鶏などの軟骨などがあります。

グルコサミンは関節の軟骨や関節液の構成成分のことで、軟骨の健康維持に関与しております。グルコサミンは軟骨の修復や再生を促進し、関節の柔軟性と機能を改善すると言われております。グルコサミンを含む食品は、エビやカニなどの甲殻類の殻になります。

コンドロイチンとグルコサミンは、変形性膝関節症など関節疾患による痛みや機能低下を緩和するために使用されることがあります。最も摂取しやすいものとして様々なサプリメントが出ておりますが、薬を服用している方は、医師や専門家と相談した上で使用するようにしましょう。

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▼ まとめ

まとめ

変形性膝関節症の予防方法には、一般的な健康方法を取り入れ、適切な体重維持や適度な運動、バランスの取れた食事などが大前提にあります。他には膝関節に負担のかからないようにすることも大切です。

一般的に言われている加齢による組織の変化は誰にでも訪れるものですが、健康管理を継続的に実践することで変形性膝関節症のリスクを軽減することにもつながると言えるでしょう。