▼ PET検査とは?
がん細胞の活動状況を撮影してがんの再発や転移を診断する検査のこと
PET検査のPETとは、
Positron Emission Tomographyの略であり、日本語にすると陽電子放射断層撮影になります。
PET検査では、撮影前にFDGという薬剤(グルコースに放射能を出す成分を組み込んだもの)を体内に投与して、がん細胞がどれだけ集まっているかを画像で見ていきます。
あくまでPET検査では、がん細胞の活動状況や転移を見ることを目的としており、がんを発見するための検診には向いてはおりません。
全く発見することができないというわけではありませんが、PET検査で確認できないがんの種類もあるという認識は、持っておいた方が良いでしょう。
▼ メリットとデメリットを確認しよう
PET検査のメリットは、がんの転移や再発を早期に見つけることができる点です。
CT画像を組み合わせることで、より精度の高い検査結果を得ることができます。
PET検査のデメリットは、食道や胃、大腸、肝臓などの早期のがんを発見することが困難である点です。
FDGという薬剤には、ブドウ糖が取り込まれており、もともとブドウ糖が集まりやすい脳や肝臓・腎臓・膀胱などでは、がんを見つけにくいとされています。
さらに血糖値が高い人は、もともとブドウ糖の濃度が高いため、比較することが難しく、こちらもがんを見つけにくいとされています。
また、放射断層撮影であるため、わずかではありますが、被ばくを伴うリスクがあります。
放射線量の目安
…約3.5~7mGy(CT検査を受けた場合の合計は約25mGy)
この放射線量は、人体に影響が出るほどの量ではありませんが、妊産婦や授乳中の女性は検査を受けることができません。
※PET検査は平成22年4月から早期の胃がんを除くすべての悪性腫瘍に保険適用があります