血液細胞のなかのリンパ球のうち、Tリンパ球が悪性化して、リンパ節や血液の中で異常に増加し、骨髄や肝臓、脾臓、消化管、肺、皮膚、脳など全身の臓器に拡がっていくものです。
成人T細胞白血病リンパ腫は、ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型(human T-cell leukemia virus type Ⅰ:HTLV-Ⅰ)の感染により引きおこされることが明らかになっています。
HTLV-Ⅰに感染している人は、日本全国で約120万人(人口の約1%)と推定されており、九州、沖縄など南西日本に多いことが知られています。
成人T細胞白血病リンパ腫を発症するのは、HTLV-Ⅰ感染者10,000人について年間6人あまりで、大部分の方はHTLV-Ⅰに感染していても成人T細胞白血病リンパ腫を発症しないことになります。
なぜHTLV-Ⅰに感染している人が成人T細胞白血病リンパ腫を発症するのかについては、現在研究が進められていますがまだ十分に解明されていません。