膀胱がん
▼ 膀胱がんの特徴と症状

 膀胱がんとは?

膀胱から発生する上皮性悪性腫瘍のこと


膀胱がんは、画像診断やTURBTによる確定診断により、


✓ 筋層非浸潤性がん

✓ 筋層浸潤性がん

✓ 転移性がん


に大別されます。


※TURBT…内視鏡で膀胱腫瘍を切除する手術(経尿道的膀胱腫瘍切除術)のこと


筋層非浸潤性がんとは…
表在性がんと上皮内がんが含まれる膀胱筋層には浸潤していないがんのこと

筋層浸潤性がんとは…
リンパ節や肺や骨に転移を来す危険性がある膀胱の筋層に浸潤したがんのこと

転移性がんとは…
原発巣の膀胱がんが他臓器に転移した状態のこと

膀胱がんの特徴は、膀胱がんの約90%が尿路上皮がんであり、普通は乳頭状の増殖を示しています。
稀に扁平上皮がんや尿膜管がんに代表される腺がんが発生することがあります。


膀胱がんの症状は、痛みのない血尿(無症候性血尿)が見られることがあります。

特に肉眼ではっきりとわかる血尿の場合には、膀胱がんの可能性が高いと考えられます。尿検査などにおいて、顕微鏡で調べるとわかる場合にも膀胱がんの可能性があり、専門的な検査が必要です。


それ以外にも、膀胱炎様症状、排尿時痛、頻尿や残尿感などがあります。


▼ 膀胱がんの原因

膀胱がんの原因のなかでは、最も注意しなければならないのが「たばこ」です。


非喫煙者に比べ、膀胱がんの発がん率は、2〜3倍高いといわれています。

また、不衛生な環境、化学物質やビルハルツ住血吸虫による感染症においても発がん率が高いといわれています。


他にも、放射線治療によるフェナセチン含有鎮痛剤やシクロフォスファミドが、骨盤内臓器に対して膀胱への被ばくによるリスクを高めるといわれています。


近年では、糖尿病治療と膀胱がん発症に関わりがあるのではないかという指摘もされています。


▼ 膀胱がんの予防

膀胱がんの予防については、明らかになっている方法がありません。


原因となる喫煙に対し、喫煙者は禁煙し、喫煙しない人は、たばこの煙を避けることが予防の第一歩といえます。


また科学的な実証はされておりませんが、水のきれいな地域には膀胱がんが少ないといわれております。


排尿時に我慢してしまうことも、膀胱へ負担をかける要因となるため、注意したほうがよいとされています。


普段の生活において、尿の色は目視で確認できますので、異変を感じる場合には、病院へ相談するようにしましょう。

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