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人の細胞は正常な状態であれば、細胞数を一定に保つようにコントロールされています。
分裂や増殖をしすぎないように制御機構が働きますが、がんはこの制御に干渉せず、増殖あるいは転移を起こします。
一般的には悪性腫瘍と同義として用いられます。
がんは全身の様々な部位に発症し部位ごとに臓器が持つ特徴も異なるため、症状の出方もそれぞれ違います。
✓ 増殖
がんは無制限に増殖を繰り返します。
健康な状態では古い細胞が死に、新しい細胞と入れ替わる新陳代謝が行われます。
例え転んで皮膚が擦りむけても、新しい細胞が作られて元のように再生します。
しかしがんの場合は、新陳代謝の過程で異常をきたします。形や性質の異なる細胞を発生させて増殖を繰り返します。
✓ 転移
がんがある程度育つと、一部がはがれ落ちて血液やリンパ液に流され、様々な臓器へ付着します。
そして付着した場所で更に増殖します。
がんには様々な種類と特徴があります。手の施しようがないものもあれば、症状が表に出ることのない非常に見つかりにくいがんもあります。
発症場所やがんの進行具合にもよりますが、主に下記のような方法で行われます。
✓ 手術療法
基本的な治療法です。
レーザーやメスで、がんに侵されている部分とその周囲を取り除きます。がんが残らなければ完治が見込めます。しかし大部分を切除した場合には体の機能が低下、または失われるリスクもあります。
✓ 化学療法
薬物を使用してがんの増殖を防ぎます。
がんが全身に転移してしまった場合は手術で取り除くことが難しいため、この治療方法がとられます。この方法は薬物を服用するため、あらゆる副作用が伴います。
✓ 放射線療法
放射線をがんに直接照射して攻撃する局所療法です。
手術療法と違い、入院をする必要がなく仕事をしながらでも外来治療が可能です。ただし放射線を何度も浴びることになるので、何らかの障害が出ることもあります。
✓ 免疫療法
体の免疫力を高めて正常な細胞でがんを撃退する方法です。
他の治療方法に比べて副作用が極めて少ないのが特徴です。しかしこの方法は実績値が少ないため、抗がん剤治療の効果を下げてしまう可能性があります。
日本人の死亡原因の第1位であるがんは、徐々に治る病気になりはじめています。しかし転移が見られる状態では、未だ治る可能性の低い病気です。
がんは早期発見することで治る可能性が高くなりますので、定期的にがん検診を受けるようにしましょう。