骨髄線維症(こつずいせんいしょう)|用語集

医療に関する業界の専門用語等、意味をわかりやすいように解説した用語集・辞典です。外科・整形外科等の病院に関する用語について紹介しています。ご自由にお役立て下さい。

骨髄線維症(こつずいせんいしょう)

血小板や白血球の増殖が盛んになり、その結果骨髄の線維化が進んでしまう病気のことです。

血液中を流れる細胞成分(血球)には白血球・赤血球・血小板の3種類があります。これらの血球の種となる造血幹細胞(ぞうけつかんさいぼう)は、骨の中にある骨髄と呼ばれるスポンジ状の組織の中で育ちます。中でも血小板と白血球の増殖が活発になると骨髄の線維化が進んでしまいます。

線維化する原因は、原発性・二次性に分かれます。
原発性は、造血幹細胞そのものに異常が起こることで線維化が進む病態です。
二次性は、骨髄異形成症候群などの何らかの基礎疾患が原因となる病態です。
いずれの場合にも、スポンジ状の骨髄が線維で埋め尽くされて固くなり、3種類の血球がうまく育つには不適切な環境となります。

ほとんどの患者さんは、まず貧血(赤血球が不足した状態)になります。さらに線維化が進むと、やがて白血球や血小板も作られづらくなり、白血球不足による免疫不全状態(感染症に罹りやすい状態のこと)、血小板不足による出血症状が問題となります。また骨髄の線維化が進むと脾臓が大きくなり、お腹の張りや痛みの原因となります。病気の進行に伴い、白血病を発症することもあります。

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