差額ベッド代について

タイトル:入院とは
入院に関するコンテンツ
▼差額ベッド代とは?

【入院にかかる費用「差額ベッド代」とはどういうもの?】

入院にかかる費用には、「治療費」「食事代」「差額ベッド代」「ご家族の交通費」等があります。 「差額ベッド代(差額室料)」とは、希望して個室等に入院された場合、健康保険適用の範囲外で患者に請求される病室の費用の事です。
基本的に1~4人部屋に入室されたときにかかる費用で、正式には「特別療養環境室料」といい、差額室料を要する病室を「特別療養環境室(特別室)」といいます。
高額療養費の対象外となり全額が自己負担となりますが、入院される約7割以上の方が差額ベッド代を負担しても「個室や少人数部屋」を希望しています。入院日数が長くなると大きな負担となってきますので、よく考えて選びましょう。
※差額ベッド代が発生するのは4人以下でプライバシーを確保しているなどの条件があります。6人以上の大部屋は差額ベッド代は掛かりません。


▼差額ベッド代の基準(条件)とは

【差額ベッド代の基準】
どんな部屋が特別療養環境室(特別室)なのか?
それは、以下の4つの要件を満たしていることが条件となります。

▼差額ベッド代の1日あたりの平均額

【1日あたりの平均差額ベッド代】

1人部屋 7,563円
2人部屋 3,065円
3人部屋 2,812円
4人部屋 2,346円
平均 5,918円

※厚生労働省 平成26年9月「第282回中央社会保険医療協議会・主な選定療養に係わる報告状況」より

▼差額ベット代の注意点

「個室しか空いてない」などの理由により、個室に入った場合、差額ベッド代の支払いを拒否することができます。 病院は差額ベッド代を取るには設備や料金などを説明し、料金を明示した文書に署名をもらわなければいけないので署名をしなければ差額ベッド代の支払いは生じません。入院が長くなってくると高額になりますので注意が必要です。

【差額ベット代を請求してはいけないケース】


書面での同意がない…同意書による同意の確認をとっていない場合は差額ベッド代を支払う必要はありません。 病院側は差額ベッド代をとるには設備や料金などを説明し、料金を明示した文書に署名をもらわなければいけないので、署名をしなければ差額ベッド代の支払いは生じません。

治療上の都合…治療上の必要により、特別療養環境室に入院させる場合については救急患者さんなど「治療上必要である」と医師の判断で特別療養環境室(特別室)に入院させた場合には患者さんに差額ベッド代を請求してはいけないことになっています。

病院側の都合…病院管理の必要性等の理由で特別療養環境室に入院させた場合で、実質的に患者の選択によらない場合。MRSA等に感染している患者で、主治医等が他の入院患者の院内感染を防止するため、実質的に患者の選択によらず入院させたと認められる者が例に挙げられます。


【同意書にサインしない事は難しい?】

現実的には同意書にサインを書かなかったり、支払いを拒否するのは難しいかもしれません。

もし緊急入院することになった場合、大部屋の空きがなく病院側から個室をすすめられ、同意書のサインを拒否した事で他の病院へ行くよう言われるかもしれません。
また同意を拒んだ事で医師や看護師との関係がぎくしゃくし、「きちんと治療をしてもらえるのだろうか」などの不安や心配が生まれる可能性もあります。

このように患者さんは、拒否しにくい状態に自然と追い込まれていきます。
では、どうすればよいのか?そのようなときは、同意書にサインをする前に「経済的に支払える余裕がない」とか「大部屋を希望します」と病院側に掛け合ってみたり、相談してみると良いでしょう。値段の交渉ができるかもしれません。

また、医療機関関係のトラブルなどの相談に乗ってくれる窓口がありますので、困ったときは相談してみましょう。

  相談窓口
社会保険に加入している場合 各都道府県の地号社会保険事務所。
国民保健に加入している場合 各都道府県の国民健康保険課。
厚生局に加入している場合 関東甲信や、近畿などのエリアごとに「厚生局」という国の機関があります。厚生局は厚生労働省の地方支部支局の1つです。保険医療機関等の指導監査も行っていますので、入院する病院の所在地を管轄する厚生局電話をして、事情を説明して認められれば、病院に指導がいきます。
スポンサーリンク
医療資格を取る
医療施設・病院で働く