胃がんとは、胃壁の内側にある粘膜に発生するがんのことです。
胃がんは、内側から徐々に外側へと広がっていきます。多くの日本人が、患う可能性のあるがんといわれています。
胃がんの割り合いは、男性は 9人に 1人が、女性は 18人に 1人が診断されています。
かつては死亡数 1位の胃がんでしたが、いまでは早期発見ができれば、ほとんど治る病気とされています。
胃がんには、どこかが痛むことや、腫れがあるという自覚症状がありません。
大事なことは、定期的にがん検診を受けることにあります。
がんの進行により、長期にわたり吐き気や嘔吐、食欲不振、胸やけや、みぞおちの辺りが痛むなどの症状が出る場合もあります。胃炎や胃潰瘍の可能性もありますので、体に異変が起きていたら、医師に相談しましょう。
胃がんの原因については、多くの研究が行われており、いくつかの要因が指摘されるようになりました。
中でも、発生のリスクを高めるといわれているのが、喫煙や食生活などの生活習慣や、胃がんの危険因子のひとつとされている「ヘリコバクター・ピロリ菌」の持続感染などです。
食生活については、塩分の多い食品の過剰摂取や、刺激物の過剰摂取など、胃に負担をかけるような場合には、注意が必要です。また、野菜、果物の摂取不足なども指摘されています。
✓ 注意すべき行動
・塩分の摂りすぎ
・喫煙
・多量の飲酒
胃がんのステージ(病期)分類は、胃壁にある胃がんが、どの深さまで進んでいるか(T…深達度)、またどこのリンパ節まで転移しているか(N…リンパ節転移の広がり)を目安として、総合的に判断しています。
病期は 8つに分けられており、早期の胃がんから末期の胃がんまでを、
ⅠA→ⅠB→ⅡA→ⅡB→ⅢA→ⅢB→ⅢC→Ⅳの順で判断しています。
ⅠAとⅠBは、治る可能性が極めて高い病期ですが、Ⅳは胃がんが進行して、他の臓器に転移した状態ですので、現在の医学では完全に治すことが難しい病期です。
胃がん検診の対象年齢は、50歳以上(胃部X線検査については40歳代に対し実施可)です。費用は、実施機関、検査の種類にもよりますが、約10,000~20,000円のようです。
市区町村が実施しているがん検診の場合には、検診費用の補助がありますので、概ね1,000円前後で受けることができます。
胃がん検診は、胃部内視鏡検査(胃カメラ)と胃部X線検査(バリウム)の2つの方法があります。
メリット | デメリット | |
胃部内視鏡検査 |
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胃部X線検査 |
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がん検診の目的は、がんを早期に発見し、適切な治療を行うことによりがん死亡率を減らすことです。
がん検診は、全てを発見できるというものではありませんが、検診自体の精度は高くなってきております。
がんという病気は、他の細胞よりも成長速度が早く、無限に増殖していきます。発見が遅れてしまうと、治療できない可能性もあります。
自身の体を守るためにも、定期検診を欠かさずに受けましょう。