大腸がん

▼ 大腸がんの特徴と症状

大腸がんとは、大腸(盲腸、結腸、直腸)に発生する悪性腫瘍のことです。

日本人は、S状結腸と直腸にがんができやすいといわれております。大腸がんの多くは腺腫という良性腫瘍が悪性化して発生します。定期的に検診を行い、腺腫が発見されたら、その時点で切除してしまえば大腸がんを予防することができます。

腺腫の多くは、ポリープと呼ばれる大腸粘膜に隆起するもので、大腸内視鏡で観察しながら切除することができます。

大腸がんの特徴は、身体に異変を感じることが殆どなく、健康診断や人間ドックでわずかに血便が伴うことがある程度です。

患者さんの多くは、50~75歳の年齢が多いです。発生頻度に関しては、高齢の方ほど高くなります。男女別では女性が1に対し、男性が1.6倍あり、男性に多く発症します。

大腸がんの症状は、見た目にはほとんどわかりません。しかし、進行してしまうと血便(便に血が混じる)や下血(肛門から出血する)に加え、便秘や下痢の症状が見られます。
痔核の症状にも似ていることが特徴です。

▼ 大腸がんと食事の関係

大腸がんの原因は、食生活が密接に関係しているといわれております。

近年、大腸がん患者が増えており、大腸がんによる死亡者数は、ここ20年で1.5倍にも増加しております。その理由として、欧米化した食生活からくるものと考えられております。


大腸がんのリスクを高める食物としては、動物性高脂肪、高たんぱくなもの、繊維食の不足などもあるといわれています。直腸がんでは、ビールがリスクを高めるという報告もあります。
また、肥満も大腸がんの原因にかかわるものとされており、食生活の乱れや、不規則な生活習慣が引き金になる恐れがあります。

▼ がん検診は定期的に受診しましょう

ひと昔前には「不治の病」と言われていた「がん」ですが、早期発見することで、医療技術の進歩により、完治する病気になりました。

大腸がん検診は、まず問診と血便を調べる便潜血検査を行います。ここで異常が見られたら、精密検査を行います。

便潜血検査では、目に見えないわずかな出血も検知することが可能です。便潜血検査を受けることで、がん検診の中でも最も死亡率が下がる事が証明されているため、定期的に検診するようにしましょう。

✓ がん検診の目的

がんを早期に発見し、適切な治療を行うことによりがん死亡率を減らすこと

症状のないうちに行うことが大切です。

自宅で仮に血便が出たときは、痔と判断してしまうことが非常に危険です。このような場合、まずは肛門科や大腸専門の医師に相談しましょう。

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肛門科は外科の一分野として扱われており、外科医が肛門科の診療を兼任することもあります。

便潜血検査は、大腸がん検診を受けられる病院やクリニックまたは、各市区町村でも定期的に行われている場合がありますので、定期的に受けるようにしましょう。

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▼ がんのリスクを避ける

よく「がん」は遺伝するものといわれますが、遺伝リスクの高いがんは、「大腸がん」「乳がん」「前立腺がん」の3つです。もし身内に大腸がんで亡くなる方が多ければ、自身も十分に注意する必要があります。

その他のがんの場合は、遺伝ではなく生活環境や私生活が原因であると考えられています。

胃がんにかんしては、国立がん研究センターの調査によると、圧倒的に問題となる調味料は「塩」であるという調査結果が出ています。


その他のがんにおいても、生活習慣の乱れからくるものが多く、がんに対する不安のある方は、まず私生活を見直すことから始めてみましょう。

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